清酒酵母
「新政のNO.6飲んだことある?」「ああ6号酵母のお酒だよね!」、こんな会話ができると通ですね。Dancyuの日本酒好き読者アンケートで、ダントツ人気NO.1となったお酒なのでご存じの方も多いかと思います。今、あえて蔵付酵母(酒蔵に棲みついている酵母)を使うなど、酵母へのこだわりを持った蔵が増えております。
酵母は麹菌が作った糖分を発酵させ、アルコールを生成する重要な役割を担います。日本酒に限らずワイン、ビールなどのアルコール発酵に必須であり、日本酒では発酵の過程で生成される香りや酸など味わいを決定する大事なものです。
最近は裏ラベルに記載されていることも多いので、是非覗いてください。「協会〇〇号」との記載が多いですが、最近は自社培養酵母や〇〇県酵母など県単位の独自酵母も多く使われ、また東京農大醸造学科では花酵母などが開発されており、酒米と同様日進月歩の発展があります。
協会酵母とは蔵で発見された酵母を、日本醸造協会が純粋培養して販売しているもので、いつでも指定して購入できるため多くの蔵で使用されております。しばしば9号系や901号との記載を見かけますが、協会では改良品をいくつか持っているためこのような記載になります。後ろに01がつくものは「泡なし酵母」のことで、発酵中に発生する多くの泡を抑えられることから、酒造りを改善するために開発されたようです。
酵母選びは、酒米だけでなく仕込み水(軟水か硬水かなど)との相性も大事なようで、蔵の試行錯誤により品質の高い新たなお酒が次々と出現しております。以下に特に有名な三大酵母、6号、7号、9号について簡単に記載しましたので、参考にしてください。
(6号酵母)
秋田県新政酒造で発見された現存する最古の酵母で、新政酵母と呼ばれる。最近新政酒造では、協会酵母ではなく元来の蔵付酵母を使って酒造りを始めている。新政で有名なNO.6とはこの6号から命名されたものである。
(7号酵母)
長野県宮坂醸造(真澄)で発見された酵母で、真澄酵母と呼ばれる。
(9号酵母)
熊本県酒造研究所(香露)で発見された酵母で、熊本酵母と呼ばれる。特に山田錦と9号酵母で作られる吟醸酒は香りの高い質の良いものができるため、多くの吟醸酒造りに使用されている。山口県‘獺祭’はこの組み合わせ。
一方1990年代の吟醸ブームのころから果実香の生成能力が高い酵母に注目が集まり、「イソアミル15号」「1801」を含む二けた酵母、東京農大の「なでしこ」「つるばら」などの花酵母が汎用されました。また最近は酸のある酒を造る手段として新しい酵母が注目されております。発酵過程でリンゴ酸を通常より多く生成する「協会77号」「FY-2(福岡夢酵母2号)などが開発されております。
細かいですが主な酵母について表にまとめたので参考にしてください。

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