新酒
秋から冬にかけて新酒が次々と出てくるため、日本酒ファンにとっては楽しい季節です。
新酒とはどういうものを言うのでしょうか。通常秋に収穫された新米で仕込まれたお酒であり、また火入れ(加熱処理)をしていない生酒、と解釈しておられる方もいらっしゃいます。明確な定義がないので、いずれも正しいのではないでしょうか。
個人的には11月~4月ぐらいに造られるものを新酒だろうと考えておりますが、業界では多少異なります。
日本酒にはBY(Brewery
Year)が定義されております。日本酒業界独自に設定されているもので、7月1日から翌年6月30日で区切られます。よくラベルに「29BY」のような記載がありますが、これは平成29年7月1日~平成30年6月30日に造られたお酒ということになります。令和になって以降「2019BY」というように西暦表示する蔵が増えてきたような気がします。
業界ではこの年度内に造られたものが‘新酒’であり、それ以前が‘古酒’としております。実際は寒造りが基本ですので、新米収穫した後11月ぐらいから寒造りが終了する4月ぐらいまでが、大多数ではないでしょうか。
さて特に11月~12月に出荷されるお酒を「日本酒ヌーボー」と呼ぶことがあります。最近ラベルに記載することが増えてきましたね。ワインではボジョレ(地名です)ヌーボーが有名ですので、わかりやすい表現かと思います。お酒造りは外気や水で冷やす工程が多く、暖かい季節ではなく寒い時期すなわち寒造りというのが常識でした。最近は空調を備える蔵もあり、一年中お酒造りができるようですが、それだけの設備投資ができる蔵はまだまだ多くなく、大半が寒造りしているのが現状です。
新酒はフレッシュで爽やか、微炭酸やおりがらみの酒、というイメージがありますが、しぼりたてで出荷されることが多いまさにこの時期ならではのものです。おり引き・濾過前の上槽したてのお酒が味わえる蔵もあるようですが、いまだそのチャンスに恵まれておりません。一度飲んでみたいものです。
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