ラベル表示の意味 まとめ リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 6月 17, 2021 今回の日本酒ブログのまとめです。ラベル表示を日本酒造りの工程に沿って並べました。それぞれの段階で行われる工夫が、ラベルに表示されていることが一目でわかると思います。手元に置いて、お酒のラベルを眺めながら味わってください。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
吟醸酒の香りと酵母 6月 02, 2026 近年若い造り手も増え、お酒の味はますます進化しているように感じます。酒米の精米歩合も大吟醸のようにお米の芯を使ったお酒から、最近では逆にあまり削らない飯米と同様の 90 %精米( 10 %しか削らない)など、その個性も多様化しております。 単に吟醸酒と言ってもその味わいはさまざまで、原料や造り方により香りや味に大きく差があります。 今回は吟醸酒の香りを中心に、その違いを若干技術的な面も含めて解説いたします。 【 香り、味の表現 】 さてお酒の味はいろいろな表現で語られますが、最近はシンプルに「モダン」や「クラシック」「ノーマル」など、イメージとしてわかりやすく説明されることもあります。ここで言う「モダン」というのが、今回の課題である吟醸酒系と大きく括ることができます。日本酒の味は香りの要素に大きく影響を受けることを認識する必要があります( 8 割は香りによるものだという方もいらっしゃいます)。たとえば吟醸酒の華やかな香りから、フルーティーやらモダンやらを味として感じるということです。 よく使われる表現として、リンゴやパイナップル、バナナやメロン、マジックインキ、セメダイン、ライチやマスカット、カラメルやドライフルーツ、などなど、まさにワインのテイスティングのような言葉が使われますが、細かい表現は専門家にお任せして、ここでは代表的なものに限定して解説することに致します。 【 香り成分 】 さて多少専門的になりますが、吟醸酒の香りについて具体的に解説いたします。 若干マニアックですが、「カプ系」「イソ系」という言葉を聞いたことはございますか?これは吟醸酒の香りの質(味の質)を表す際にしばしば使うのですが、「カプ系」とは「 カプロン酸エチル 」という成分が強いもの、「イソ系」とは「 酢酸イソアミル」 という成分が強いもの、を言います。 今回はこの代表的な成分と周辺のその他成分に着目したいと思います。これを理解すると吟醸酒の大まかな分類ができるはずで、少しは通になれるかもしれません。 代表的な上記成分はそれぞれ下記のような香りを発します。 ☆ カプロン酸エチル フルーツの甘い香り(りんご様の香り(リンゴ、洋ナシ、パイナップル))→温度が高くなると感じにくい ☆ 酢酸イソアミル 爽やかで青い香り(バナナのよう... 続きを読む
生酛(きもと)・山廃(やまはい) 6月 13, 2021 最近の「生酛 ( きもと ) 」は実に旨い。今や日本酒は質の時代、原料、造り方など蔵のこだわりが新たな日本酒文化を作りつつあります。生酛や山廃は酸が強くて複雑な味なのであまり好きになれない、という方も結構いらっしゃいます。自然の微生物を取り込むので、複雑な味わいとともに蔵の個性が際立ったものができます。従って味の共通項がなく何となくというイメージでとらえられてケースが多いことでしょう。今や生酛は「重い」「臭い」「飲みにくい」という表現は、あてはまらないと思います。 さて生酛・山廃を理解するには、日本酒造りの工程がイメージできないと難しく、専門的になります。ブログの初日に日本酒造りの工程図を示しましたが、この中に「酒母 ( 酛 ( もと ) とも言う ) 造り」と記載いたしましたが、おそらく覚えている方は少ないとことでしょう。 「酒母造り」とは、酵母を培養する工程で、水・蒸米・酵母・麹を混ぜて行われます。実は酵母は雑菌に弱く酸に強いという特性があり、ここで機能するのが乳酸菌の作る乳酸ということになります。 現在の多くの酒造りは「速醸系」と言われ、醸造用乳酸を直接投入するため、乳酸菌の育成が不要で短い期間で安定した日本酒が得られるようになりましたが、一方で昔ながらの天然乳酸菌や蔵付酵母 ( 蔵に棲みつく酵母 ) を使って、生酛造りにこだわる蔵が増えてきました。 「生酛系」はさらに「生酛」と「山廃」に分かれます。言葉では理解しづらいので、添付の図をご覧ください。このように「酒母 ( 酛 ) 」の造り方の違いにより呼び名が変わってくるということです。 少し歴史を紐解くと、生酛造りは江戸時代に確立された酒造りの方法ですが、乳酸菌や酵母がうまく入らず発酵が止まったり、美味しい酒が造れないなどのリスクも多く、明治後期以降乳酸菌・酵母を添加する安定した酒造り ( 速醸 ) が一般的になっております。ちなみに 2004 年の広島県竹鶴酒造が生酛を復活させたことが、最近のブームのきっかけを作ったようです。この江戸時代の酒造りにあえて挑戦する理由は、蔵付酵母で蔵の個性を出したい、米・水・乳酸菌・酵母などすべてに地のものを使いたい、など風土を生かして醸す味を追求したいという醸造家の思いがあると思います。素晴らしいことです。最近になって生酛が見直されているのは、若い作り手... 続きを読む
錫(すず)のちろり 8月 27, 2021 まず「ちろり」についてご説明します。ご存じの方も多いとは思いますが、日本酒を温めるときに使われる、取手と注ぎ口のついた円筒形の容器のことです。通常お湯につけて温めるため、アルミや銅またはステンレスなどの金属で作られております。その語源は諸説あるようで、①囲炉裏に埋めて日本酒を温めていたことから「地炉裏 ( ちろり ) 」となった、②ちろりと短時間でお燗ができるので「ちろり」と呼ばれた、③注ぎ口から燗酒が注がれる時に出る音から名づけられた、④酒好きが待ちきれずに舌をちろりと出したという説、などさまざまです。 さて本題に入ります。この「ちろり」に使われる金属素材によって、お酒が美味しくなるのをご存じでしょうか。そうです、錫 ( すず ) で作られた「ちろり」でお酒を飲むと美味しくなるのです!実は「ちろり」だけではなく、錫製のお猪口でも美味しくなるようで、錫製のマイお猪口を持参なさるお客様もいらっしゃるほどです。 錫 ( すず ) 製の「ちろり」を使うと、なぜお酒が美味しくなるのか、錫という金属の性質を紐解きましょう。 【錫の特徴】 (イオン効果) 錫のイオンにより雑菌の繁殖が抑えられます。酒器の場合、雑味を取り除きまろやかな味わいになるようです。これはワインでも効果があるらしい。古来中国では水を浄化するために井戸の底に錫を沈めていたとされております。 (触媒効果) アルコール発酵の際に生成される副産物である「フーゼル油」を、溶かす機能がある。この「フーゼル油」は日本酒やウイスキーに多く含まれており、癖のある匂いで水に溶けにくいため味がべたついた感じになります。ごく少量しか含まれていないので気づきにくいですが、錫の器を使うと「フーゼル油」を溶かすので味がまろかやになります。 (熱伝導率が高い) 温める場合ですが、時間をかけるとアルコール分が飛んで旨味が低下します。錫は素早く温度が上がるのでこれを防ぐことができます。 また例によって専門的になってしまいましたが、日本では古来から「錫の器に注いだ水は腐らない」とされ、錫のお神酒徳利が神社仏閣で使われてきたことから、今でも宮中ではお酒そのものが「おすず」と呼ばれることがあるそうです。 しずく会にも錫の「ちろり」を常備して、お待ちしております! 続きを読む
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